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「恋するしっぽ(プリズム文庫)」著:高将にぐん イラスト:こうじま奈月 [読書感想]

実はですね、買うのをすっごく迷ってた1冊なんですよ。
奥付の発行日は4月23日だったりします。
それがなぜ今なのか、それは、「好きなお話だから」です。

元々、高将さんのサークルにお邪魔したことがあるんですよ。
このスペースはどなたのって分かってて立ち寄ったんではなく
フラ~っとぱっと見にはぽやぽやと、心の中ではなまはげ並みに
「いい本はねぇか~」くらいにギラギラして巡回してましたら
この「恋するしっぽ」が机の上にあるのが見えまして、紹介してある
あらすじを読んで、これだっ、とお持ち帰りしたわけです。

で、かなりグイグイと読み進めましてお気に入りの一冊になったわけです。
がしかし、同人誌はサイズが大きいしカバーをかけても表紙のふちが
痛んじゃうから、あんまり混んだ電車で持ち歩きはできないし、でもでも
商業誌の小説という形ででたんだったら、カバーがついてる分、丈夫だし
サイズも小さくなるから混んだ電車の中でも片手で読めるぞ、ってなことで
買ってきちゃいました。

遊園地で着ぐるみの中に入っている俊太は、生まれつきの不細工さんです。
下がり眉で垂れ目の三白眼、そして八重歯、身長だって小柄な方です。
そんなコンプレックスの塊の俊太がメルアドを交換したのは、今をときめく
イケメン若手俳優の桂木響、俊太がアルバイトをしている遊園地のヒーロー
ショーに本人出演で来ています。きっかけは1匹のピンクのブタさんです。

響は、ある日パークで車椅子のゲストの少女が、ぶつかられて手から離して
しまった風船を追いかけるように、手に持っていた風船を飛ばしたブタの
着ぐるみに一目ぼれしちゃいました。ブタの名前は「ベリ子」、俊太が中に
入っている着ぐるみですが、馬の「さくら」いのししの「ぼたん」同様、
着ぐるみキャストはキャスト同士でも中の人は内緒なので、自分が尋ね人
本人であることが言い出せません。しかも響はベリ子の中身は、女の子だと
思ってるんですよ。

でもまあ、お約束としてばれます。それは改修中のアトラクションの足場から
落ちてきたペンキの缶から子供をかばってペンキを被ってしまったベリ子を
響が裏に連れて行って洗い流したから、なのです。

現役ヒーローの若手俳優と見た目コンプレックスの着ぐるみの中の人、
どうやって仲良くなっていくかは、まあ読んでくださいね。ただし、これを
読んで暑さが増しても責任は負いかねます。お話的にもすっごく可愛いし
こうじまさんのイラストがこれまた可愛くてお気に入りなんですが季節がね、
晩秋からクリスマスにかけてなんですよね。うん、今の時期にその頃の
服装を想像すると厚さ倍率ドンッですよ。

でも、キュン度が高くて大好きなのです。

あ、着ぐるみ仲間の中の人と知り合いになったのは、忘年会です。
「ぼたん」の人が同じ遊園地で働いている仲間なのに見たことの無い顔が
ある=普段顔をみないキャスト、つまり着ぐるみ仲間だということで「さくら」と
一緒に俊太にカミングアウトをしてきたので仲良くなったのです。
ついた名前は畜産同盟、まあね、「さくら」に「ぼたん」イベリコ豚からとって
「ベリ子」ですから畜産同盟は間違ってないですね。
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