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「八王子姫(シャレード文庫)」著:海野幸 イラスト:ユキムラ [読書感想]

シャレード文庫って、少しデザインが変わったんですね。
裏表紙とか背中とか、前までとちょっと違います。

さてさて、なんともすごい題名です。
この題名に目が惹かれました。だって、八王子ですよ。
八王子は1回だけ行ったことがあります。
仕事で行ったので良く覚えていないんですが、駅前は賑やか
だけど、少し離れると何だかちょっと寂しい感じがしたような
記憶があります。確か、商店街みたいのがあったような気がしますが・・・。

男勝りの仕事が出来る姉の、ストレス解消方法は、ロリータ服を
作って弟に着せることって、嫌がりながらも結局は着て、一緒に
駅前まで出かける幸彦、すごすぎます。そのロリータ服を着せられて
いるときに、ばったりとバイト先の社員にあってしまいます。
なんと、お姉さんの仕事での取引先が、幸彦のバイト先のようです。
「女なんだから~」的なのが大っ嫌いなお姉さんの千里さんは、なんと
女装させた弟を放り出して、仕事で相手をやり込めるべく行ってしまうん
ですが、もう1人の幸彦がちょっと苦手だなぁと思っている方の
社員さんに、幸彦のお相手を押し付けてしまいます。
しかも、押し付ける時に幸彦のことを「気が小さいから人ごみに一人で
いると心臓発作をおこす」なんて無茶な説明をしてますよ。


なりゆきで社員の樋崎とお茶をすることになりますが、話せないことに
なっているので、メール機能と筆談で会話をしていると、樋崎から
告白をされてしまいます。どうしたらいいのか迷いつつも、週末ごとに
あれほどイヤだったフリヒラ服を着て、ユキとして樋崎に会いに行く
幸彦は、ユキといる時の優しい樋崎と、バイト中に幸彦と接する無愛想な
樋崎とのギャップに悩んでしまいます。

そんなデートを重ねているうちに、ついに自分からウィッグをとって
ユキ=幸彦であることカミングアウトしてしまいます。
でも実は、樋崎は幸彦とユキが同じ機種の携帯を持っていることや
腕の同じところにホクロがあることに気づいてました。
ドタバタともめた末に、落ち着いた2人なのですが、くっついた後の
夏祭りのデートのお話も、なんとも可愛らしいです。

幸彦と樋崎が、ではなく、シスコンな幸彦が、です。
千里はお祖父さんが時代錯誤&男尊女卑過ぎて
女であることに過剰反応して男に敵愾心を燃やしていたわけですが
とばっちりを受けるのは幸彦です。でも、そんなお姉さんのことが、
結局のところ大好きな幸彦なんですよね。
お姉さんのストレス発散とかに付き合って、守られている自分で
いることで自分の存在に価値を見出していたというか。
お姉さんが優秀すぎて、妙に自信がなくて、という揺らぎ具合と
結局はバイト先の人で樋崎の同僚の恩田と、付き合い始めたような
お姉さんのツンデレ具合が、いいですよ~。

ちょっとばかし自分に自信のない幸彦と、もっと頼って甘えて欲しい樋崎の
話もいいのですが、究極なツンデレの千里と、もっのすごく器がでかくて
穏やかで大人な恩田の話も読みたくなっちゃいました。
でも、そしたらBLじゃなくなっちゃいますね。
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